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2007年10月14日 (日)

妖精の帰還

ストイコヴィッチ、名古屋に帰る。

第一報は、スポーツディレクターに就任、というものだった。

今朝の新聞を見たら、監督就任を要請、と書いてあった。

どっちか知らないが、とても懐かしくて、複雑な味のするニュース。

私は、彼が居た名古屋グランパスのファンだった。彼の引退後しばらくして、チームの進んでいく方向が見えなくなって、ファンをやめてしまった。でも、今でも最も好きなサッカー選手はと問われれば、マルディーニとともに彼の名前を挙げる。

彼が、とっても日本のことを愛してくれていたことを、知っている。頻出スポットが名古屋市郊外の某スーパーや、市立動物園だったこと。ツッコミは関西弁で、なんてとこまで知っていたこと。海外からのオファーを蹴って、引退まで名古屋に居てくれたこと。グランパスを育ててくれたこと。

だから、彼が帰ってきてくれるのであれば、素直に嬉しいと思う。

その一方で、母国セルビアでの仕事が上手くいかなかったんだろうか、と心配になる。

そう思うと、あんまり素直に喜べない。彼の人生の優先順位は、家族、祖国、サッカーの順だから。多分、本当は、セルビアのサッカー協会や、古巣のレッドスター・ベオグラードのフロントや、あるいはセルビアの代表監督として活躍している彼を見るのが、一番嬉しいことだと思う。

何にしても、グランパスにとって必要なのは、フロントの改革と、腰を据えたチーム作りだと思う。私があのチームについていけなかったのは、選手の採り方に納得がいかなかったから。グランパスは「古物」が好きだ。よそで名を成した中堅~ベテランをよく採ってくる。が、彼らが常に結果をもたらすかというと、そんなことは決して無い。いつも「そんなの要らないから、今いるいきのいい若い子を、育てて」と溜息をついた。

それから、外国人好きでもある。目先をどうにかするのに、安易に外国人選手や、外国人の監督を使う。もちろん、ストイコヴィッチ自身やウェズレイ、監督で言えばあのアーセン・ヴェンゲルなど、チームに大きな貢献をしてくれた外国人は少なくない。でも、結局のところ、即効性のある強い薬を使っているだけで、その薬の効果が薄れてくると、元の木阿弥になってしまう。しかも、薬のせいなのか、不思議と降格争いにだけは縁遠い(タイトル争いからはもっと遠いが)

今、するべきなのは、目先に囚われないで、何年間腰を据えた計画で、本田や杉本など若い選手を中心にしたチーム作り。この、しまりのないチームが、ちょこっと人事をいじっただけで、いきなりタイトル争いに加われるようにはなれない。現実を見て、じっくりとチームを作って、最短で三年後くらいに、タイトルを狙っても恥ずかしくない位置に行ければいい。とにかくもう一度、応援するに値するチームになって欲しい。

で、今回またまた「このフロントは~」と思ったのは、現監督であるフェルホーセンの去就よりも先に、このニュースが流れてしまったこと。今の時点で、彼がフロントとどんな話をして、状況がどう傾いているか知らないが、どっちにしてもいい気はしないぞ。任せる気なら、どんと構えていろ、フロント。頭がぐらつくと、どんなに足元が踏ん張っても、倒れるように出来てるんだから。

個人的には、ストイコヴィッチが戻ってくるなら、彼には監督ではなく、ディレクターとして、まさにフロントを改革して欲しいと思う。それは、彼にはフロントの経験はあっても監督の経験は無い、ということもあるし、問題はずばりフロントだと思うから。

いずれにしても私は、名古屋の若手には好感を抱いているので、彼らが活きるチームが出来上がれば、きっとまた応援したくなるんじゃないかな。それはきっと、私の好きだったあのチーム――ストイコヴィッチや森山、岡山、平野、トーレス、伊藤といった選手たちが居た、10年くらい前グランパス――に匹敵することになるだろう。そうなることを、切に願う。

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